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2008年1月 3日 (木)

初夢山歩き② インカ道

インカ道は、14-15世紀に栄えたインカ帝国の広大な帝国の通信網として、深い山間部の中を整備された街道のようなもので、南北に広がる何千キロに及ぶ帝国内を往時の飛脚(チャスキ)は10kmほどの各区間を命がけで全速力で走って連絡を繋いだといわれます。

そして、そのインカ道の中でもいちばん人気の高いコースがマチュピチュ遺跡に至るコースです。通常は帝国の首都であったクスコ郊外のスタート地点からマチュピチュまで日数は4日間、歩行距離約40kmほどを歩きます。(クスコとマチュピチュ遺跡は1983年にユネスコの世界遺産にも指定されていますね。それにしても、この年末年始にも南米の探検番組を何本やったことやら)。

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コースのほとんどは帝国時代に作られた石畳を歩きますが、これがとてもよく整備されていますのでダブルストックも安心して使っていただけます。多少なりとも履きなれている、靴底の固いトレッキングシューズであれば足回りは大丈夫でしょう。

1日の行程も10kmですから歩く距離としてはほどほどかもしれませんが、なんといっても最高到達地点が4200mにあるくらい高所を歩きます。これについて高所の経験が乏しい人は特に準備が必要です。ただ、ペルーではコカの葉でいれたコカ茶が高山病に効果があり、日本人もすぐになじめて好評でした。(ただし、精製などして悪用されるので、国外への持ち出しは禁止されています。) それからこのインカ道への入山は許可制で、かつ通常は地元のガイドとポーターを連れて行きますので一大キャラバンになります。私はアミューズのツアーで同行させていただきましたが、宿泊はテントながら快適、かつ毎食に美味しい料理を作ってもらえました。

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前日、標高3500mほどのクスコで市内の遺跡をめぐったりして高度馴化しておきます。インカ文明は巨大な石の建築と精密な石の加工などに特色があって、十二角石など、それらのすばらしい成果を堪能できます。(紀元前チチカカ湖に発祥するプレインカ文明や太平洋に浮かぶイースター島にも共通する技術だそうです)。それから地元名産のマス料理にペルーワインが美味しいですが、ここではちょっと控えめに控えめに。

郊外のウルバンバというところに移動して、さあいよいよトレッキング開始。ペルーは熱帯に位置するので高所でも寒くなく、乾燥もしているのでサボテンが植生しているほどです。高度にちょっとフラフラして道脇のサボテンの棘にさわると痛いですよ!

初日は3000mほどの高度のワイリャバンバにテント・宿泊して馴化を完了させます。次の日は4200mの第1峠越えです。欧米人のパーティーがけっこう多いですね。トイレなどもきちんと整備されています。草地には首の長いリャマに出会えたりもします。ところどころに売店が開いていて飲み物などは簡単に補給できます。登るにつれてどんどん景色が広がって、周りの高山も眺められてすばらしいのです!

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広がる緑の山々!

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正面が第1峠。これから上がきついです!

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古道にふさわしく、至る所で遺跡を見学して、当時の雰囲気を感じることができます。石積みの技術のほか、乾燥地の山中でいかに貴重な水を使いまわすか、すばらしい水利技術を見ることが出来ます。また、急斜面に段々畑を切り開いてジャガイモなどの作物を栽培した後も。

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3日目からはけっこう楽です。第2峠の峠を越えるあたりからはランの花を多く見ることができます。このランは世界的にも有名らしいです。4-5月がもっともいい時期らしいですが、私の行った5月下旬でもたくさん見ることができました。

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3日目宿泊の第3峠上部の丘に登ると、6千メートル未踏峰サルカンタイ山などアンデスの高山がすばらしく展望できます。

4日目、朝食後、ウイニャイワイナに下って素晴らしいインカの遺跡を見学、それから歩いて2時間ほどで「太陽の門」に至ってとうとうマチュピチュ遺跡に対面しました。遺跡には普通、鉄道とシャトルバスで至るのですが、トレッキングではこの瞬間が決定的に違うのです。

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歴史ある道を辿って昔ながらに対面する感動~

遺跡入口付近のレストランに出て祝杯をあげます!バスで麓のアグアスカリエンテスまで下りれば温泉にも入れます。夕食はバーベキューレストランで、フォルクローレバンドの「コンドルは飛んでいく」でも聞きながらアルパカの肉をいただきましょう。

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ニョキッと麓から突き出る岩山、プトクゥシ。遺跡の隣にある、この山になにか遺跡のヒントがあるような・・・

時間があれば、翌日再度遺跡まで上がって遺跡背景の山として有名なワイナピチュ峰へも登山してみましょう。遺跡、そして遺跡を巡る観光客を粒のように見ることができます。それにしても年配の方でそのきつい傾斜をあがっているのは日本人だけ!?さすがです!!

このインカ道のコースは、ふつうの観光と違って、遺跡や自然を満喫しながら徐々にインカの空気になじんで行き、4日目の最終日にマチュピチュ遺跡に至るという感動があります。せっかく地球の裏側まで行くのですから。マチュピチュには一度という方は特にお勧めします。(主観ながらはっきり言って、あちらで傍観した他の集団ツアーは高山病で夢遊病者の集団のようで面白くなさそうでした・・・ )

また、その後もチチカカ湖やプレインカ遺跡・ボリビアに足を延ばすなどの楽しみもあり、これもすばらしかったです。とにかく、現地ガイドといっしょに4日間でも歩き話しながら巡れば、有史以来の南米文明の粋を集めたインカの素晴らしさを理解できることでしょう。それは歩いて見て、身をもって実感できるすばらしい知恵の数々です。皆さんもぜひ歩きにいきませんか! 

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